「アートとデザインって仕事で
どう活かしていけばいいの?」
アートやデザイン、アーティストやデザイナーという言葉は
普段からなにげなく使っていると思います。
でも、いざ「それらの違いを具体的に言葉で表現して」と言われると
困ってしまう人はたくさんいるのではないでしょうか。
本記事では、そんな疑問について詳しく解説していきます。
ちなみにこの記事を書いている僕は芸術関係の会社を立ち上げて3年。
画家としても活動していて
普段からアートやデザインに触れながら仕事をしていますので
一般的な視点から独自の視点も含めてお伝えいきたいと思います。
アートとデザインの違いとは?
![アートとデザインの違いとは?]()
『アートは問題提起、デザインは問題解決の為に使われます』
この2つは似ているようですが、そもそもの使用目的が異なります。
【アート】
・表現
・創造
・主観的
・自己表現
・Whatから生み出される
【デザイン】
・機能
・構成
・客観的
・問題解決
・Howから考える
シンプルな言葉としては、このような表現ができると思います。
この両方に共通する事は
問題を提起するにしても、問題を解決するにしても
そこに対して
「しっかりと目で見えるビジュアルとして表現している」
という事です。
目的は違っていても表現方法が同じであるがゆえに
なにがどう違うのか疑問に感じてしまう人がたくさんいます。
では具体的に
アートとは何なのか?
デザインとは何なのか?
について下記で解説していきたいと思います。
◆アートとは
アートは自由に自己表現するものであり
そこには情熱や悲しみ、喜びといった感情を込めて作品を創造します。
社会で問題であるのにも関わらず
多くの人が目を背けている、もしくは気付いていない問題に対し
アートという表現方法を用いて世の中に問う(気付かせる)役割を担っています。
それによって言葉ではなかなか伝わらないような事でも
アートという表現を用いる事で、伝わりやすくなる側面もあります。
誰かの為に創るというよりは、独自の感性から生み出される為
一方的なコミュニケーションツールとなりますが、
見る側はそこから作者の想いというものを受け取る事ができます。
そこに答えというものは存在しない事もあります。
◆デザインとは
デザインは誰かの悩みを解決する為に言葉や図を使って
「わかりやすく」「美しく」表現するプロセスが重要になってきます。
そこには自分だけの主観ばかりではなく、必ず相手の意志や希望を取り入れた
客観的な視点も必要となります。
センスも必要になりますが、デザインでは圧倒的に知識や技術が求められる為
勉強する事によって、そのような能力を身につける事ができる事も特徴の一つです。
「設計する」であったり「最適化」という表現もできるので
洋服や靴といったファッションをデザインするという表現だけでなく
人生をデザインするであったり、ビジネスをデザインする
というような表現もされる事から
いろんな場面で使用する事ができ、親しみやすい印象でもあります。
そこには作者の想いだけでなく、依頼者の想いを反映させなければならない為
与えられた環境の中で最適な答えを出す事が求められます。
アートとデザインの力
![アートとデザインの力]()
『アートとデザインは組み合わせる事で力を発揮します』
なぜなら、問題提起から問題解決までできれば
どのような分野においても大きな成果を出す事が出来るからです。
例えば、Appleのスティーブ・ジョブズは
「顧客に欲しいものを聞いて、それを与えるだけではいけない」
という言葉を残していて
「人はそれを目で見るまでは、自分は何が欲しいのかすらわかっていない」
とも言っています。
その代表的な商品が「iPod」や「iPhone」です。
その時の技術があれば
世界中のどの企業も作る事が出来たであろうこの2つの商品は
スティーブ・ジョブズのアート思考とデザイン思考によって
またたく間に世界中に広まっていきました。
まだ、世間の誰も気づいていない問題に気付き
その問題を世界に広める為のプロセスをデザインする事で
イノベーションを起こす事ができたのです。
このようにアートとデザインの2つを掛け合わせる事によって
世界を変える価値のあるモノを生み出せるようになります。
偉大なアーティストやデザイナーの中にも
アートとデザインを組み合わせて成功してる人は数多く存在しています。
これからAIによって世界中の仕組みが変わる中
この2つの力は確実に必要とされてくるでしょう。
アートとデザインは目的は違いますが別物と考えず
掛け合わせるべき存在として認識していく事が必要です。
※問題提起する能力を身につけたい人は
・アート思考(アートシンキング)ってなに?
【ビジネスに活用する方法を徹底解析】
・アーティストのようにひらめきやアイデアを生み出す方法【量が質を作る】
こちらの記事で詳しく解説していますので
興味がある方は参考にしてみてください。