「アートの価値観が
日本と海外で異なるのはどうして?」
「なんで日本では画家が
職業として認識されていないの?」
アートの価値観や考え方は日本と海外では
180度違うと言っても大袈裟ではありません。
・日本では画家の地位や社会的重要度は低い
・海外では画家の地位や社会的重要度は高い
なぜ、このような価値観になってしまったのか
日本と海外での考え方の違いについて解説していきたいと思います。
アートの価値観や考え方の違い【日本と海外で画家の地位は変わる】
![アートの価値観や考え方の違い【日本と海外で画家の地位は変わる】]()
『日本は肩書を重視して、海外は作品自体を重視します』
日本と海外では、そもそもの絵に対する評価方法が異なります。
いろんな時代の背景はあるのですが
ざっくり簡単に言うと、日本人は美術展で飾ってある絵の評価方法を
美術協会や大学などで肩書がある人を優先して入賞させるのに対し
海外では、純粋に作品自体を評価する為
肩書など関係なく無名の新人であっても
作品が素晴らしければ評価するという文化が根付いています。
なぜこのような状態になっているのか
日本と海外での環境の違いから生み出される国の考え方や行動について
まずは伝えていきたいと思います。
◆日本と海外では環境が異なる
『日常生活の中に芸術が根付いているかいないかが大きな違いです』
海外では日常生活の中でアートは欠かせない存在となっています。
結婚して家を買う時や一人暮らしをする時
テーブルや椅子、棚、電子レンジ、冷蔵庫など
生活にひつような物を準備すると思います。
その時、絵も購入しようと考えた事がありますか?
おそらく日本人のほとんどは絵を購入しようと考えた事はないと思います。
考えた事はあっても、結局購入せずに終わっているのではないでしょうか。
逆に海外では、どこの家にいってもアートが飾ってあります。
家具と買うのと同じように絵も買うことが当たり前になっているからです。
日常生活でアートを楽しむ文化があり、習慣として根付いている為
無意識にアートを求めてしまうのです。
親から子供へと受け継がれてきた芸術に対する価値観は
芸術に触れるチャンスがたくさんあった環境によって育まれている事もあり
日本と海外ではそうした環境の違いが
芸術への考え方への違いを生んでいると考えられます。
◆文化予算は雲泥の差
『フランスと日本での文化予算の割合は約10倍の差があります』
国家予算に対して文化予算の割合は日本が0.11%に対し
フランスは1.06%となっています。
先進国でも日本と同じくらいの割合の国はありますが
そうした国では国家予算に対して文化芸術分野への寄付額の割合が高かったり
別の収入の一部を芸術への支援として組み込まれていたり
総合的に見た時に日本はアートに投資をしていない国である事がわかっています。
これはアートに対する意識や考え方の違いであり
国の財産として、国民一人一人の誇りとして根付いているかいないかが
関係しているからこその差であると言えます。
ドイツの芸術家に対する補助
![ドイツの芸術家に対する補助]()
『芸術支援は最優先事項』
ドイツのメルケル首相は
「アーティストは必要不可欠だけでなく、生命維持に必要なのだ」
このような言葉を残しています。
コロナによって世界的に感染者が拡大している中
経済がまわらなくなるくらい危機的状況。
芸術で生計を立てている人達を守る事を最優先事項として
発信したのは有名な話です。
国のトップがこのような価値観を持っていて
危機的状況においても「芸術」という存在を重要視する姿勢は
日本のアーティストも注目したのではないでしょうか。
先行きが見えなくて不安な中
国民の命を守る為にはアートという精神的な心の救済が重要であり
それだけアートの力を信じて誇りに想っている事を感じます。
今の日本ではこのような価値観、考え方になる事は現状からすると
まずありえないでしょう。
これからの日本の画家がとるべき行動
![これからの日本の画家がとるべき行動]()
『日本の画家は海外も視野に入れて行動するべき』
日本においてもアートの重要度は年々増していっています。
「アート思考」という言葉が一般的になったり
ビジネスの世界でもアートの力に注目が集まっている事から
これからもアートの分野はどんどん伸びていく事が予想されます。
でも、これまで説明した事からもわかるように
芸術という文化が日本では根付いていません。
価値観や考え方は急に変わることはないのです。
これから数年で画家の地位が急激に変わる事も考えにくい事から
日本の画家は海外も視野にいれて行動していく事が重要になります。
テクノロジーが発達している今
言語という壁は少しずつなくなってきていますし
SNSによって世界中の人達と簡単に繋がれる環境も整っています。
活動を続けていく中で海外も視野に入れながら行動する事が
今後日本の画家が飛躍していく為に最も必要な事だと考えられます。
時代を待っていても何も始まりません。
まずは自ら行動して「画家としての地位を勝ち取っていく」
という考え方へとシフトしていくことから始めてみましょう。