
「どうして日本ではアートが 広まらないんだろう?」

「芸術をもっと多くの人に 知ってもらう方法を知りたい」
日本人が1年間の間に美術館に足を運ぶ割合は わずか20%程度しかありません。 残りの8割は数年に1回、もしくは まったく行ったことのないかのどちらかです。 芸術に触れる事によって得られるメリットはたくさんあり 現代社会において世界中がアートの力に注目している中 日本人は芸術に興味がない国としても有名になっています。 なぜこのような環境になってしまったのか どうして日本はアートが広まらないのか その原因と方法について詳しく解説していきたいと思います。
日本でアートを広める方法について考察【教育と文化を創ることが課題】

『日本の環境ではアートは自然には広まらない』 何百年何千年も前からアートの重要性を理解して どんな環境であったとしても芸術活動を続けてきた欧米諸国のように 文化が根付いているのであれば これからもアートの文化が続いていく事は間違いありません。 ですが日本のようにアートが文化として根付いていない環境で 今後IT化が進み働き方が大きく変わろうとする現代社会では 国民がその流れについていくのがやっとな状況。 さらに日本企業のほとんどは海外の企業に比べると 生産性が低く、働く時間が長いと同時に賃金が低い事はデータとしても出ています。 アートは習慣が根付いていなければ 心やお金の余裕がないと手が出しにくいものです。 そんな環境ではアートが自然と広まっていくとは考えにくく 意図的にアートを広めようとしない限り ほとんどの人はアートに興味を持たないまま一生を終えることになります。 そうならない為にはどうすればいいのか。 アートを広める方法について考察ていきます。
◆教育でアートの重要性を伝える
『日本のアート教育は海外とは大きく異なります』 アート教育については 「アートの教育方法の違い【日本と海外の美術教育の特徴とは】」 こちらの記事で詳しく解説していますが 日本のアート教育では自由さに欠ける一面があります。 真面目な性格の日本人だからこそ 横一列で同じ方法で同じレベルにまで教育しようというカリキュラムが組まれていて デッサンであったり着色といった部分では 正解を求めて不自由な環境で描く事によって講師が評価しています。 ですが、海外とはそれとは逆に自由な環境で 生徒一人一人の感性を大事にして完成形よりも プロセスや作品のコンセプトなど中身を重要視する傾向があります。 そうした「アートを楽しむ」ことや本質を伝えると同時に 「アートを学ぶ事によって社会でどのように役立つのか」 についてメリットをしっかり学ぶ事が出来れば 真面目な日本人に興味を持ってもらいやすくなるのではないでしょうか。 学校で習う美術は社会に出てから役に立たないという認識が強く 「真面目に勉強しても意味が無い」であったり 「美術学校に行かないから自分には関係ない」という理由から アートを学ぶ事の重要性を教えていない事が アートが広まらない要因の一つと考えられます。
◆文化は日常から生まれる
『日常の中でアートに触れる環境が少ない』 たとえ学校で学んだとしても アートを学んでいる時間より それ以外の時間の方が長く、人に与える影響力は強い。 だからこそ、その日常の中でアートに触れる回数を少しでも多くしないと 日本の文化として根付かせる事は難しいと思います。 かといって、街中に美術館を増やす事などは難しいですし いきなり絵画を買って家に飾ってくださいと言っても ほとんどの人は行動しません。 なぜならアートは非日常のものであり、高価なもの、特別なものという 感覚が日本人の多くの人が持っている価値観だからです。 日本人のアートの価値観については 「アートの価値観や考え方の違い【日本と海外で画家の地位は変わる】」 こちらの記事で詳しく解説していますが そうした価値観の中でアートを日常に取り入れる為には 教育の中で家に飾る用のおしゃれな鑑賞用のアートを作ったり 学校内でアートに触れる環境を多く作る必要があります。 こうした取組みを誰かがしたとしても アートを広めるのはとても時間がかかるでしょう。 文化を創るのは 始める勇気と続ける根気が必要になってきます。
文化を創る為の活動

『アート=高級品という考え方を払拭する事が必要』 最終的には家をコーディネートする時に家具やテレビなどを買うように アートも買う事が当たり前の環境になる事が目標となります。 その為にはアートは高級品であったり 非日常的な物という感覚を変えなければなりません。 気軽に簡単に飾れる。 しかも安くておしゃれなアートが必要なのです。 そうした芸術の普及を目的として、自分自身で活動する中で 置き型絵画インテリアを作成し販売するようになりました。 活動内容については 「アートを広めるツール 【置き型絵画インテリアRococoro(ロココロ)の魅力】」 こちらの記事で詳しく解説していますので 興味がある方は覗いてみてください。 この取り組みが正しいのかどうかはわかりませんが 継続してきて3年で多くの人に喜んでもらえている事は事実です。 こうした活動を多くの人がしていく事によって アートが少しずつ普及していき習慣化していくはず。 それは10年後、20年後といった先の未来になるかもしれませんが アートは人を幸せにするものであると信じ、これからも続けていきたいと思います。

